新作 日本舞踊『人でなしの恋』

新しい日本舞踊を見に行こう!

みなさんは、日本舞踊は古めかしくてよくわからない、というイメージをお持ちでないでしょうか。そんな方にぜひご覧いただきたい!と、この作品を創りました。

日本舞踊は、もともと言葉、音楽、踊りの三者関係によって成立するため、演劇とも楽劇とも、とても相性のよい踊りです。しかし従来の形では、言葉が現代人の心に届きにくくなってしまいました。いまだに江戸時代の言葉が使われているからです。そこで、今の言葉を使った一人芝居に作品の枠組みを据え変え、そのなかで日本舞踊の魅力を存分に伝えることができるよう、構成を工夫しました。

もともと歌舞伎のなかで踊られていた日本舞踊が、舞踊として独立して舞台で踊られるようになったのは明治になってのことです。その時日本舞踊はすでに円熟し、西洋の舞踊家たちを大いに魅了していました。これを世界に類のない芸術としてアピールしようとしたのが、シェークスピアの翻訳者としても有名な坪内逍遥です。彼は1904年『新楽劇論』を執筆し、日本の楽劇は「振事劇」すなわち舞踊劇としてこそ世界にアピールできるとして、我が江戸文化の遺産の基本改革に乗り出しました。しかし、それから一世紀以上たった今、日本舞踊は芸術として発展を見たわけでもなく、私たちの日常生活に寄り添い続けたわけでもなく、中途半端なまま過去の遺物になろうとしています。

これを再び私たちの身近な存在に呼び戻したい。この思いとともに、邦楽のことを知り尽くした作曲家が西洋楽器で作品世界を彩り、坪内逍遥に思いを馳せる振付家が逍遥の意思と意気込みを引き継ぐべく創作に取り組みました。この作品を通して、みなさまが少しでも日本舞踊に親しみを感じてくださることになれば、そしてみなさんが演劇や楽劇を創る際に日本舞踊と一緒にできないかと考えてくださることになれば、これ以上の喜びはありません。
(Work-in-Progress 研究グループ)

公演日時2026年8月16日(日)
15時開演(14時30分開場)
チケット料金2,000円(全席自由・税込)
※3歳以上チケット要
※2歳以下入場不可

チケット発売日:2026年5月3日
チケット取扱い先しんゆりチケットセンター(川崎市アートセンター内)
■WEB  チケット購入はこちらから
■TEL 044-959-2255(9:00~19:30、毎月の施設点検日のぞく)
■窓口 9:00~19:30(毎月の施設点検日のぞく)
お問合せWork-in-Progress
lamerism.co@gmail.com または
theatre-friends@ymail.ne.jp
 【作品内容】
江戸川乱歩の小説を日本舞踊化
日本舞踊、演劇、音楽界の新鋭若手による異色のコラボレーション

女が、十年前に死んだ夫のことを語る。美しい夫との生活は夢のようだったが、婚礼から半年後、女は蔵の中で睦言を交わす夫と愛人の声を聞いてしまう。打ちのめされた女は、魅入られたように毎晩逢瀬を立ち聞きするようになり・・・

 【演出・出演・作曲】

坂東野里行: 坂東流師範名取。幼少より母である坂東登喜代に日本舞踊を師事し、十代目坂東三津五郎丈に野里行の名をゆるされる。日本大学芸術学部日本舞踊専攻を卒業後、一橋大学大学院言語社会研究科を修了。現在は、日本舞踊の「古典」の研鑽を積むと同時に、「日本舞踊」の生みの親である坪内逍遙の考えに立脚しながら、日本舞踊の「新作」を創造すべく活動する。

中島ここ: 演出家/俳優。平成13年生まれ。父の中島諄人が芸術監督を務める「鳥の劇場」で演劇と共に育つ。人が舞台に立って演じることで生まれる「人間を肯定する力」が、より多くの人の糧になることを願い、地元鳥取市を拠点に作品創作や演劇を通じた小中高生との交流に取り組んでいる。演出・出演作品に別役実作『いかけしごむ』、太宰治
『葉桜と魔笛』など。

坂口あまね(杵屋小三郎):長唄三味線奏者・作曲家。平成10年に長唄「杵勝会」家元・杵屋勝三郎の長女として東京に生まれ、祖父や父の三味線演奏の絶えない環境で長唄を学んだ。東京藝術大学邦楽科を首席卒業後、米・カーティス音楽院作曲科修士課程に進学。 オーケストラ作品「Faded Dreams」(題材は長唄「安達ヶ原」)、室内楽作品「Three Facets of Matcha」(抹茶)などを発表。「杵屋小三郎」の名で長唄演奏会・日本舞踊公演等にて演奏活動を行うとともに、世界共通の音楽言語であるクラシック音楽に日本の伝統音楽の要素を昇華させた作品を目指し作曲活動を行っている。
公演日8/16