黒い雨 〜八月六日広島にて、矢須子〜

井伏鱒二の描く日本人の心を、奈良岡朋子の語りで

昭和二十年八月六日、広島。
逆境の中で淡々と力強く生きていく人間たち。
深い愛と信頼に結ばれた家族の物語。

「黒い雨」に描かれているのは昭和二十年八月六日、広島で被爆した家族の物語です。引き取った姪の矢須子を何とか嫁がせようとする重松・シゲ子夫婦。しかしその努力も無駄になる日がやってきます。逆境の中でも健全さ、人間性を失わない叔父重松のような人々が、敗戦後の日本を黙々と復興させてきました。原爆体験という人類の未曽有の悲劇を通して、なかなかクローズアップされることのない日本人の心を井伏鱒二は描きたかったのではないでしょうか。現代にも通ずるこの物語を奈良岡朋子の語りにより舞台化します。

公演日時2013年8月15日(木)14:00開演
※開場は開演の30分前
チケット代金4500円(全席指定・税込)

取扱い先

劇団民藝
044-987-7711(月〜土 10:00〜18:00)

ローソンチケット
0570-000-407(オペレーター対応 10:00~20:00)
0570-084-003(Lコード39908)

川崎市アートセンター(窓口販売のみ)
川崎市アートセンター(9:30~19:30毎月第2月曜休館)
お問い合わせ先劇団民藝
044-987-7711(月〜土 10:00〜18:00)
キャスト、スタッフ出演/奈良岡 朋子(ならおかともこ)
1929年、東京生まれ。48年に民衆劇場(第一次民藝)に入り、50年、劇団民藝の設立に参加。初舞台は『女子寮記』(48)。『火山灰地』『ドライビング・ミス・デイジー』で毎日芸術賞と朝日舞台芸術賞、『ドライビング~』で文化庁芸術祭大賞など受賞多数。最近の舞台は小幡欣治作『浅草物語』鈴木りん、ヘア作『エイミーズ・ビュー』エズミ・アレン、小幡欣治作『喜劇の殿さん』みやこ蝶々、『坐漁荘の人びと』片品つる、『神戸北ホテル』大関うらら、小山祐士作『十二月』九城扶可子、畑澤聖悟作『カミサマの恋』遠藤道子、『満天の桜』松島など。本年12月、三越劇場にて上演されるデイヴィッド・ベリー作『八月の鯨』に出演予定。
 
原作/井伏 鱒二(いぶせますじ)
広島県生まれ。本名、満寿二。中学時代は画家を志したが、長兄のすすめで志望を文学に変え、1917年早大予科に進む。23年に処女作「幽閉」を発表。29年「山椒魚」「屋根の上のサワン」を発表。38年「ジョン万次郎漂流記」で直木賞を、50年「本日休診」他により読売文学賞を受賞。65年より『新潮』誌に当初「姪の結婚」のタイトルで連載した「黒い雨」により66年に野間文芸賞を受ける。同年、文化勲章を受章。93年、95歳で逝去。
 
演出/丹野郁弓(たんのいくみ)
1982年劇団民藝演出部に研究生として入団。85年劇団員。97年に第4回湯浅芳子賞、2004年に小幡欣治作『明日原人』演出と、ウェラー作『スポイルズ・オブ・ウォー』訳・演出で第7回千田是也賞を受賞。最近作は『ドライビング・ミス・デイジー』『エイミーズ・ビュー』(訳・演出)、『喜劇の殿さん』『林の中のナポリ』『坐漁荘の人々』『海霧』『神戸北ホテル』(演出)、『そしてナイチンゲールは歌う…』(訳・演出)、『どろんどろん』(演出)、『アンネの日記』(訳・演出)、『カミサマの恋』『満天の桜』『夏・南方のローマンス』(演出)など。
『黒い雨』公演日程【相模大野公演】
8月8日(木)14:00開演
相模女子大学グリーンホール
主催:公益財団法人相模原市民文化財団
お問い合わせ:チケットMove 042-742-9999

【新宿公演】
8月16日(金)14:00開演
紀伊國屋サザンシアター

主催:劇団民藝
お問い合わせ:劇団民藝 044-987-7711
劇団民藝公演のご案内9月 集金旅行
原作◎井伏鱒二 脚本◎吉永仁郎 演出◎高橋清祐
主な出演 樫山文枝/箕浦康子
    水谷貞雄/小杉勇二/西川 明
9月18日(水)〜30日(月) 紀伊國屋サザンシアター

12月 八月の鯨
作◎デイヴィッド・ベリー 訳・演出◎丹野郁弓
主な出演 奈良岡朋子/日色ともゑ/篠田三郎(客演)
12月4日(水)〜19日(木) 三越劇場
公演日8/15