新入生コミュニケ―ションワークショップ in桐光学園

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<日程>令和6年4月13日(土)、20日(土)13:00~16:00 各回での実施
<会場>学校法人桐光学園 13日TOKOホール、20日小学校体育館
<参加者>桐光学園中学校新入生(13日36名、20日70名)
<講師>森山蓉子、大谷恵理子(共にPlatanus)
<アシスタント>桐光学園中学・高校演劇部(13日8名、20日15名)劇団わが町劇団員有志(各日5名)

【はじめに】

桐光学園中学校は、桐光学園の小学校から進学する内部生と中学から受験を経て入学する外部生がいます。このアウトリーチでは入学したばかりの新入生が、新しい関係性を築き、学校生活に慣れることができるよう、演劇を用いたコミュニケーションに焦点を当てた「友達づくり」のワークショップを開催しました。

ワークショップは各回完結型で、桐光学園中高演劇部と川崎市アートセンターで活動する市民劇団「劇団わが町」の劇団員が、講師2人のアシスタントとなり、共にサポートします。

今回の参加者は外部生の数が多く、ほとんどの生徒がはじめましてです。
講師の森山さんから「こんなに大勢の人たちと一緒に何かを楽しむことは滅多にない。自分の背中を押してあげて一緒に楽しんでいきましょう」と声をかけてワークショップのスタートです!

 

【みんなでいっしょに、とん・とん・ぱ!】

まずは簡単なゲーム、体を使ったあっちむいてホイ「とん・とん・ぱ」から。
両手を使って上・下・左・右のポーズをとり、「とん・とん・ぱ」のリズムでどれか一つの方向のポーズに決めます。最後まで森山さんと同じポーズにならないのは誰か!
勝ち残っている人が少なくなると全員が注目して応援する姿が見られました。最後に講師が優勝者インタビューの即興劇を始めると、優勝者もアドリブで「とん・とん・ぱ日本代表選手」を演じて笑いを起こし、それぞれが受け身にならず前のめりになって楽しみました。

 

【声を出さずに伝えよう!】

次は全員で大きな円を作り、お題の順番に並び替える協力ゲームです。
一つ目のお題は「下の名前であいうえお順」。初めまして同士でもお互いに自分の名前を言い合って協力し、見事に並び替えました。
しかし二つ目のお題の「誕生日順」では声を出さずに挑戦。指で必死に数字を作って意思表示するも、声を出さないだけで一気に難しくなってしまいます。それでも時間をかけて必死に伝え、上手く伝わらないときにはアシスタントが手助けをして、最後には全員順番に並びきることができました。
気付けば同じ名前同士、同じ誕生日同士で肩を取り合い、ほんの少しのきっかけで心の距離が近付いていきます。

 

【協力型イス取りゲーム!】

ここからはチームに分かれてゲームに挑みます。まずは散らばったイスに全員が座ったところからスタート。森山さんが一つだけ空いているイスに座ろうと歩いていきます。みんなでイスを移動しながら森山さんだけを座らせないように阻止する協力型イス取りゲームです。
一回目の挑戦では勝手がわからず上手くいかないチームがほとんど。しかし作戦会議を挟み、どうすればいいかみんなでアイデアを出し合い、二回目の挑戦ではチームごとに違った作戦が見られました。
初対面の同級生だけでなく、演劇部の先輩や年齢幅の広い劇団わが町の劇団員ともチームを組みますが、ゲームを楽しむために自然とみんなで声を掛け合い、共に記録に一喜一憂するチームとしてのまとまりが生まれていきました。

 

【一言一句間違えずに!】

最後はチーム対抗で伝言ゲーム。ただしお題がどんどん難しくなっていきます。
①覚えるだけでも大変な複雑な言葉を正確に伝える
②お題そのものを言わずに、それを表す説明で伝える
③お題を、言葉を使わずにジェスチャーだけで伝える
④お題の物語を、言葉を使わずにジェスチャーだけで伝える

普通の伝言ゲームでは全く違う答えが伝わっていく様子が面白いですが、今回は協力ゲーム。最後まで間違えずに伝わるようにチーム一丸となって挑みます。
森山さんからは「間違えてもいい。何かを伝えることはそれだけ難しい。それでも諦めずに頑張って伝えようとすることが大事」と声をかけます。
何度も何度も挑戦して丁寧に伝え、最後には全チーム正しい答えを繋ぐことが出来ました。

 

【最後に】

講師の二人からは、「今日楽しいと思えたのは、みんなが楽しもうと思ってくれたから。これからの学校生活は楽しいことがたくさん待っているだろうけど、大変なことや上手くいかないこともたくさんある。そんなときでも『やってみよう』『楽しもう』と自分の背中を押せるのは自分だけです。今日みんなが楽しんだように自分の背中を押してみてください。困ったときには周りの友達に相談してください。きっと楽しい学校生活になると思います。」と締めくくりました。

最初は仲の良い友達同士で固まっていた参加者たちでしたが、最後には同級生だけでなく、アシスタントの演劇部、劇団わが町とも分け隔てなく楽しむ姿が見られ、アンケートでも「このワークショップで新しい友達ができた」という声が多く寄せられました。
コミュニケーション、友達づくりと聞くと難しく感じるかもしれません。しかしこのワークショップに参加し、一緒にゲームを楽しむというちょっとしたきっかけでいつの間にか友達になったようです。
参加者たちにはこれからの学校生活でも多くのきっかけが訪れるかと思います。そのとき、今日と同じように自分の背中を押してあげるだけで「友達づくり」の第一歩に繋がるでしょう。

【参加者アンケート抜粋】

・とても楽しかったし、仲良くなれた。
・新しい友達ができてとてもよかった
・今まで話したことのない人とも交流することができてうれしかった。
・中学に入って緊張している中で、このような企画があることはすごくありがたい。
・初めて関わる人に最初は緊張してたけど、ゲームの中だったから自然に話せたので楽しかった。
・同じクラスの人でも知らなかった一面があり、すごく楽しかった。
・初めて異性の友達や先輩と関われて嬉しかった。

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