しんゆりアウトリーチinカリタス小学校クラス作りの演劇ワークショップ
<日程>
令和5年4月14日(金)、17日(月)、24日(月)、5月15日(月)、26日(金)、29日(月)、6月19日(月)
<会場>学校法人カリタス学園
<参加者>3年生、4年生、6年生 各学年2日間(1時間30分×2回)実施
<講師>原田 亮、森山蓉子(共にPlatanus)
新しいクラスによる生活がスタートする4月、クラス作りに焦点をあてた演劇ワークショップをカリタス学園の小学生を対象に実施しました。みんなで一つの作品を創り、友達の前で発表する過程で「友達との対話」に重点を置いて取り組みました。(会話=意見の合う人や家族との話、対話=違う考えの人や初対面の人等。)
「自分の意見が出ないときはどうすればいいか?」や「友達と意見が異なる場合は?」など、
日常生活でもよくある状況を演劇の遊びを通じて楽しみながら深めました。
下記はワークショップ記録の一部抜粋です。
【リズムに合わせてトントンパ!】※全学年
1. 「トン・トン・パ」のリズムに合わせて、上下左右のポーズを取ります。
2. 原田さんと同じポーズになったら、座っていきます。最後まで残ったらチャンピオン!
アイスブレイクとして体を使った「あっち向いてホイ」を行いました。
練習と本番の2回行い、トントンパ選手権の日本代表を決めました。
講師の2人も真剣に楽しんでいるので児童たちも大はしゃぎでした。
【一筆書き美術館】※3年生、4年生
1. 2人組で1人ずつ順番に絵を描いていきますが、一筆書きでしか描けず、ペンを離したらバトンタッチです。
2. 何を書くか相談はせずに描かれた絵を見て、交互に描き足していきます。どんな絵が完成するか!
3. 最後にタイトルを決めてもらいますが、これも交互に1文字ずつ付けていきました。
お互いの主張を想像して交互に積み上げていくプロセスは言葉を使わない「対話」といえます。出来上がった絵をクラス全員で見て、良いなと思う作品と、その絵の好きな所を何名かに発表してもらいました。
【お題の形になってみよう】※全学年
1. 「お寿司」、「猫」、「からあげ」、「えんぴつ」など、お題の形を体で表現します。
2. 「牛」のお題の次に「嬉しい!をモーで表現したら?」「眠いよーだったら?」「なんてことするんだよーを、
モーで言ったら?」など、感情をモーだけで表現して楽しみます。
3. 2人組、4人組、6人組と増やしていきお題も複雑にしていきます。
「机と椅子」、「豪華な机とボロボロの椅子」、「ラーメン屋の定員と客」、「世界一美しいバースデーケー
キ」、「バスの運転手とおじいちゃんおばあちゃん達」など。
一筆書き美術館では言葉を使わず絵で積み重ねていく「対話」でしたが、これは体を使った表現の「対話」となります。笑顔で楽しみながら盛り上がりました。表現の楽しさを体感したら次はいよいよグループワークで作品を創っていきます。
【季節の4コマ漫画】※全学年
1. グループごとに「春夏秋冬」の中から一つを選びます。
2. 選んだ季節で思い浮かぶことを一つ決めます。(例:夏で「スイカ割」など。)
3. 思い浮かんだことにもとづいて、1枚のポーズ(写真)を作ってもらう。
4. このポーズを使って4コマ漫画を創ります。
作ったポーズは4コマ漫画の2枚目とし、3枚目ではハプニングが起こり、4枚目で解決するというストーリーを考
えます。
ここからは言葉での「対話」です。進行に合わせて要所で原田さんから大事なヒントを話していきます。
・自分ならどうするか、何が良いか考えてみよう。ただし「どうでもいい」や「なんでもいい」は、なしにしよう。
・思いつかない時は友達の出した意見に「いいね」と共感していこう。
・決め方は多数決やじゃんけんなど色々あるが、どうやって決めるかも考えてみよう。
・自分の意見が選ばれない場合もあるが、選ばれた意見が正しい訳ではないよ。相手の意見に乗っかる事がすごく大
事な事だし、対話は相手の意見を聞くことから始まるよ。
4コマ漫画が完成したら、グループで作った作品を発表していきます。
見ている人は、「なにそれー」とか「分からない―」という言葉を言うのはやめよう。
「なんだろう」と思ってみてくれればいい。見ている方にもどう見えたか、何がよかったかの感想を聞いていきます。
【最後に】
原田さんから、「対話は意見が違う人と話すものだから、いきなりは難しいかもしれない。
自分の思い通りにならないし嫌な思いをする事もあるけど、『じゃあもういいや』とならないで欲しい。全部を受け入れる必要はないけど、『やってみるか』と自分の背中を押して欲しい。他人の意見に乗っかる事は訓練だから、今できなくても続ければ絶対出来るよ。」
と締めくくりました。
【アンケート抜粋】
・しんゆりがおかから学校に来てみんなといっしょにあそんでくれてありがとうございました。とっても楽しかった
です。
・すごく楽しかったです。またやりたいです。4コママンガ楽しかったです。
・とても短かったけれど色々楽しかったです。
・えんげき遊び楽しかったです。ありがとうございました。
・「他人と違うことがあたりまえ」を知れて良かったです。
・チームを作ってやかんを作ったりしたのが楽しかったです。
・会話や対話を通して劇をやれ、とても楽しかったです。勉強になりました。
・楽しい時間をすごせました。人と話すうえで大事な事を学べてよかったです。
・みんなでげきをするというのがなかったのできちょうなけいけんになりました。
・もっとやりたかった。みんなと協力して笑いの輪が増えて嬉しかった。
・会話と対話という、これまで考えたこともない様な話題をおもしろみもいれながら教えてもらえて良かったです。
・楽しかった。またやりたい。この時間をつくってくれてありがとうございました。
・学校でこんなに楽しいワークショップに参加出来て最高でした。またやって欲しい!