演劇創造ワークショップ
しんゆりアウトリーチin桐蔭学園
演劇創造ワークショップ
<日程>
令和元年
6月1日(土)13:30~16:45
<会場>
学校法人桐蔭学園 ポロニアホール
<参加者>
桐蔭学園演劇部 16名
<講師>
河田園子(演劇企画JOKO所属)
【明日に本番を控えた朗読劇の本番に向けて】
今回のアウトリーチでは出演・脚本・演出等のスタッフワークも学生が行っている桐蔭学園演劇部で、プロが行う「演劇の創り方」とはどういうものか、実践的な形で体験をしてみたいとご要望を受け、初めて実施しました。
はじめに、本番を明日に控えた「2019平和のための戦争展inよこはま」内の朗読劇「米軍機墜落事故の悲しみから」を拝見し、河田さんよりいくつかの質問を部員たちへ投げかけました。
・明日発表する場所はどんな場所?
・舞台に立った時のイメージは出来ている?
前日に初めて通したという作品を河田さんからのアドバイス「稽古の時からどう声を届けたら良いかイメージをしながら」、「動きに感情と呼吸を載せていくと良い」等を元に複数回ブラッシュアップをする中で、部員同士も意見交換を行い、より良い作品へとなりました。
【夏の大会に向けて…】
朗読劇の中身が固まってきたところで休憩を挟み「シアターゲーム」を行いました。ボールを使用して行うシアターゲームは、同時に3つの動き(名前を呼ぶ・移動する・ボールをパスする)を要するもので、集中力を鍛えるために随時アンテナを張ることが必要です。普段、基礎練習としてランニングを1時間行っている演劇部には、このシアターゲームが新鮮な様に見られました。
この日、夏の大会の台本改訂稿(生徒作)が出来上がったこともあり、台本について話し合いを行うことに。全員で大きな円になり、台本を読んで思った単語を1人1単語ずつ挙げていくと16人の参加者で計13個の単語が集まりました。1単語ずつ挙げていくことにより、1つの役を多方面から見ることが出来ました。
その後2チームに分かれ、各役の人物像や役に与えられた使命等についての話し合いを行い、1枚の大きなポスター用紙に単語を書き入れ両チーム発表。
発表後、再度台本を読んでみると1回目では気づけなかった、見えなかった箇所がたくさん見えてきました。
【プロが行う「演劇の創り方」について】
アウトリーチの最後は、場所を移し普段演劇部が部活動を行っている物理室へ。
大きな円をつくり1人ずつ感想を聞いた後、出演以外にも脚本・演出等のスタッフワークも学生達で行っている生徒より河田さんへ質問タイムを設けました。質問は終了予定時刻の16:45を超えても続き、今後の部活動へ活かせるアドバイスが満載で、今後の参考になりました。
※質問内容抜粋
・基礎練習で培ったものはどういった時に体感しますか?
A 芝居中、相手の台詞等以外に考えない集中力がつく。
全力で活かせるようになると受け取り方、視野が広くなる。
・本からどう演出を広げていきますか?
A 日本だとあまり確立されていない。なぜその台詞を言われているか、なぜその人物がいるかを紐解いた後にキャスティング、打合せを行い各シーンでどう動かしていくかを1つ1つ広げていく。
・演出はどのタイミングで決めていきますか?
A ある程度は固めてから。+稽古場で。読み稽古は10日間くらい。
・暗転、で出ハケの演出はどうしていますか?
A 暗転=お客さんの待ち時間・離れてしまう時間。お客さんが共感し続けられるように暗転はあまり使わない。もしくは転換を見せてしまう。
「参加者のことば」※抜粋
・分かり易く、優しく指導いただけたと思います。自分に足りていないところを指摘して頂き、とてもためになったと思います。でもまだそれは癖として残っているため、少しずつ改善出来ればいいなと思っています。
・集中力を使うものや演じる上でステータスを考えたりすることがとても役に立つ内容だったので活用させていただきます!楽しく和気あいあいとできたので部活の雰囲気もとても良くなって良かったです。
・役作りの仕方、演出の仕方を面白いレクを通じて学ぶことができました。この経験を活かしてよりよい劇をつくっていきたいです。
・初めてワークショップに参加して、一番の感想は楽しいという事でした。ステップを踏んで部員と仲良くなれるし、集中力もつくというのが驚きでした。今回同じ学校の人だけでしたが、他の学校の人とやることもある際には積極的に参加していきたいなと思いました。
・知らないことを知れて良かったし、知っていたことも改めて重要だということを確認できて良かったです。
・私は1つのことに集中しすぎて広い視野をもてなくなってしまうことが多くあるので、とても勉強になりました。他の人がセリフを言っている時、出ハケの際、全てに集中できる様に頑張りたいと思います。
・たくさん吸収したいと思って参加したのですが、自分が思っていたのとは比べものにならないくらい多くのものが手に入りました。
・今回のワークショップで今まで部活をやっていく中で困ったり、疑問に思っていたこと等が多く解決されました。僕は今年から先輩という立場になり、
後輩たちを指導していかなければならないので、今回学んだことを活かして取り組んでいければいいなと思いました。特に河田さんの仰っていたアドバイスと集中するためのトレーニングは参考にしたいと思います。