しんゆりアウトリーチinカリタス小学校 「クラス作りワークショップ」

<日程>2024年4月19日(金)、22日(月)
<会場>学校法人カリタス学園
<参加者>3年生 3クラス 2日間(1時間30分×2回)実施
<講師>森山蓉子(Platanus)、村石陽子

クラス替えを行い、4月から新しい生活がスタートしたカリタス学園の小学3年生を対象に、演劇を活用した「クラス作りワークショップ」を実施しました。他者との関係を作るために大切となる、表現力、想像力、コミュニケーション力を、演劇を活用したゲームの中で触れることが出来るため、遊びながら豊かな人格形成や関係性を築くことができ、クラス作りに大いに役立つ機会になりました。今回は、「やる時はやる、見る時は見る、聞く時は聞く」というクラス作りに必要な要素を確認しながら進めていきました。
下記はワークショップの抜粋です。

【リズムに合わせてトントンパ!】
1. 「トン・トン・パ」のリズムに合わせて、上下左右のポーズを取ります。
2. 講師と同じポーズになったら、座っていきます。最後まで残ったらチャンピオン!
アイスブレイクとして体を使った「あっち向いてホイ」を行いました。
「トントンパ」という軽快な掛け声が心地良いリズムを生みだし、緊張を解いていきます。
講師の2人も真剣に楽しみ、まずは「この時間は遊ぶ時間なんだ」と感じてもらいます。

【言葉と音のじゃんけん】
1. 2人組でじゃんけんをします。
2. 相手の手(グーチョキパー)を先に宣言した方が1ポイントゲット
3. 3ポイント取った方が勝ち
グループでゲームを行う前段階として、2人組でのゲームをしました。
ルールは簡単ですが、全員で一斉に行うので自然と大きな声が飛び交い盛り上がります。

【グループの作り方】
1. 全員に心の中で「春夏秋冬」のうち好きな季節を決めてもらいます。
2. 同じ季節を選んだ仲間を探してグループでまとまり、全員揃ったら座ります。

体も十分に温まった所で、次はグループを作るゲームを行いました。各々が季節を口にし、グループに分かれていきます。全員が座ったところで、講師陣から児童に投げかけます。
「今やってみてどうだった―?」
児童からは、「みんなの声が大きくて聞こえづらかった」、「全員が同時に叫んでいるから何を言っているか分からなかった」との答えが返ってきます。
それに対し、「ではどうすれば良いと思う?」と、さらに深堀りして聞いていきます。
すると、「必要以上にしゃべらない」、「相手の話をよく聞く」、「もっと丁寧に聞いてみる」などの答えが返ってきます。講師が答えを言うのではなく、問題が起きた時の解決方法は自分たちで見つけて欲しいため、答えを引き出す事を大事にしております。
3. 次はお題を「好きな色」にして同じようにグループに分かれます。
4. ただし今回はしゃべりません。ジェスチャーや口パクで伝えていきます。

「しゃべらない」というルールを追加しました。声を出せないので、友達が何を選んだのかをしっかり見ていく必要があります。「春夏秋冬」では大声で各々が主張しながら同じグループを探しましたが、今度は主張ではなく観察です。見る、聞く、それぞれ別の感覚を使って仲間を探します。

【大縄跳び】
1. 2人がジェスチャーで大縄を回します。
2. タイミングを見計らって、ひとりずつ大縄を飛んでいきます。
頭の中でどんなロープがどのくらいのスピードで回っているかを想像します。
想像して描いた大縄に「実際に飛ぶ」という動きの創造を加えていく〈想像と創造〉の遊
びです。これを次はチームに分かれて行っていきます。

【チームで創造をしてみよう】
1. 「机」、「ボール」、「えんぴつと消しゴム」、「飛行機」などお題の形を体で表現します。
2. まずは一人で形を創りますが、徐々に2人組、4人組、6人組と増えていきます。
3. 最後にチーム毎に別々のお題を出し、それぞれのチームでお題の形を創ってもらい発
表をします。
「やる時はやる、見る時は見る」に集中してもらい、1チームずつ発表しました。
見ている児童にはお題が分かったら手を挙げ、答えてもらいます。なるべく全員の感想を
聞きたいので、進行もテンポよくいきます。最後に発表をしたチームが正解(お題)を言
います。これを全チーム繰り返していきます。やる時と見る時のメリハリを大事にし、集
中して楽しむ事が出来ました。

【最後に講師から】
たった2回のWSでみんなしっかり話し合って考えて意見を出して発表もできた。これは素晴らしい事。みんなの意見をまとめるってとてもむずかしい。自分の思った通りにならないことも沢山あったと思う。
そういう時はしっかり話し合って欲しい。そうすると相手の事も自分の事も分かってくる。
これからの学校生活でも友達と話したり、何かでもめたり、お願いしたり色々ある。そんな時も話し合って相手がどういう気持ちなのか想像してあげてみてください。
と締めくくりました。

【アンケート抜粋】
・クラスがえをはじめてして、いろんなお友だちとしゃべれて友だちがふえてよかった。
・おおなわをそうぞうしてあそんだのがむずかしかったけどたのしかったです。
・えいがかんを6人でそうぞうでつくったことが思い出にのこりました。
・すごくたのしかったからまたいっしょにえんげきあそびしたいです。
・みんなのいけんを聞いてみるとこんなこともできるんだときづいた。
・いろいろなあそびかたがあって友達ともなかよくなれて楽しい思い出になりました。

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