しんゆりアウトリーチ in 東生田小学校 学校でげきあそび!

<日程>令和 6 年 1 月 22 日(月)13:30~14:15
<会場>川崎市立東生田小学校
<参加者>わかくさ級のみなさん
<参加人数>生徒17名 保護者11名 教員6名 合計34名
<出演>Platanus(原田亮、森山蓉子、大谷恵理子)

【はじめに】
川崎市アートセンターでは劇場での舞台公演やワークショップの開催だけでなく、劇場を飛び出して幅広い地域のみなさまに文化芸術との出会いの機会を届ける「しんゆりアウトリーチ」を2018年から続けています。

今回のアウトリーチでは東生田小学校の特別支援学級「わかくさ級」の教室を訪れ、演劇ユニットPlatanusによる『コジのはね』を上演しました。

【みんなで楽しむ演劇体験】
参加者には入場チケットとなる羽の塗り絵を事前に渡し、好きな色で描いてもらいました。アウトリーチ当日にいつもの教室から演劇空間へと様変わりした“劇場”に入ると、その場でスタッフに渡した羽チケットは舞台のセットに飾られていきます。みんなで作った色とりどりの羽に包まれての『コジのはね』の上演がはじまります。

本作は紙芝居、人形劇、演劇を織り交ぜ、言葉だけでなくムーブメントやダンスを使い、様々な感覚体験を届ける、大人と子どもが一緒に楽しめる演劇エンターテインメントです。
鑑賞中にじっとしている必要はなく、芝生の客席でリラックスしながら、お友達と一緒に大きな声で笑っても「え~!」「なんで~?」と思ったことを声に出しても大丈夫。
さらに海のシーンでは波に見立てた大きな布が客席の頭上に覆いかぶさったり、人形のハルちゃんが羽を探すシーンでは、客席内にある羽を子どもたちも拾い集めてハルちゃんに手渡ししてあげたりなど、観るだけでなくみんなで一緒に劇世界に参加して楽しみます。

上演後は遊びの時間を設け、作品に登場した人形との触れ合いや、舞台セットに触れて参加者たちで作中のシーンを再現してもらうなど、さらなる演劇体験に繋がりました。

【おわりに】

お子さんと劇場で芸術鑑賞となると、知らない環境でじっと観ていられるかなという親御さんの心配を耳にします。今回のわかくさ級の子どもたちも、なかなか劇場に足を運ぶ機会が少ないそうです。そこで慣れ親しんだ教室に劇場を作ることで安心して鑑賞でき、みんなで一緒に演劇の世界を体験しました。鑑賞した保護者からも初めての経験だったいう声があり、アウトリーチを通して文化芸術との出会いの場となりました。

【参加者アンケート】
<生徒>
・「コジのはね」の劇おもしろかったです。またきてください。
・紙芝居のほかに音楽やダンスをやってくれたのがよかったです。
・海の布で遊んだのがおもしろかったです。
・ぼくもコジとハルちゃんを動かしてみたいです。

<教員>
・普段の授業では集中が途切れてしまう子もいる中で、全員が最後まで座って鑑賞したことが印象的。空間、演劇がもたらす力を感じた。
・(知的の程度では)ストーリーまでわからない子でも作品に参加することを楽しんでいた。

<保護者>
・普段の教室から別世界になっており、動きもあるお話を聞けて日常では体験できない世界に行けてよかった。
大人も子供も楽しめた。笑い声にあふれていて子供たちが喜んでいる姿を見られて嬉しかった。
・舞台と子供の距離が近かったので身近に感じられて中々ない体験だった。
・始まってからすぐに子どもたちが劇の世界観に入れているのが素晴らしかった。

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