新入生コミュニケションワークショップ in桐光学園

<日程>令和5年4月15日(土)、22日(土)13:00~16:00 各回での実施
<会場>学校法人桐光学園 小学校体育館
<参加者>桐光学園中学校新入生(15日43名、22日39名)
<講師>原田 亮、森山蓉子(共にPlatanus)
<アシスタント>劇団わが町劇団員有志(15日2名、22日3名)
        学校法人桐光学園中学・高校演劇部(各回約20名)

桐光学園中学校に入学した新入生が、新しい関係性を築いていくこの時期に、学校生活に慣れることができるようなコミュニケーションワークショップを開催しました。
このアウトリーチでは演劇という「集団での意思疎通」や今後の友達作りに役立つ「相互理解」に焦点を当てたワークショップを行います。

【はじめに】
桐光学園中学校は、桐光学園の小学校から進学してくる内部生と中学から受験を経て入学する外部生がいます。今回のワークショップ参加者は外部生の人数が多く、今日が初めましての人ばかり。
講師の原田さんが、「知らない子ばかりでまだ恥ずかしいかもしれないけど、みんな一緒だから大丈夫。自分で自分の背中をポンと押してあげて楽しもう」と声をかけてワークショップのスタートです。

【リズムに合わせてハイ、ポーズ!】
まずは全員でウォーミングアップのゲームから。上・下・左・右のポーズを決めたら「とん・とん・ぱ」のリズムでどれか一つを選んで全員が一斉にポーズをとります。原田さんと同じポーズにならないようにするという、体を使った「あっち向いてホイ」で勝負です。最初は恥ずかしくて小さかった動きも、みんなと一緒にポーズをとっていくうちに恥ずかしさも気にならなくなるほどゲームにのめりこんでいきます。


【声を出さずに伝えてみよう!】
全員で大きな円を作り、アシスタントも含めた60名以上の参加者でお題の順番に並び替えるように協力します。
一つ目のお題は「下の名前であいうえお順」。短い制限時間の中でも必死に名前を呼び掛け合い、見事に成功しました。
しかし二つ目のお題の「誕生日順」では声を出さずに挑戦。指で数字を作ってコミュニケーションをとってみるも、答え合わせをすると若干順番が違ってしまい、相手に正しく伝えることの難しさを感じます。
しかし気付けば自分と同じ名前の人や、誕生日の近い人と出会え、ワークショップ当日が誕生日の人を全員で祝う場面もありました。


【座らせないイス取りゲーム!?】
ここからはチームでゲームに挑みます。まずは散らばったイスに全員が座ったところからスタート。原田さんは一つだけ空いているイスに座ろうと歩いていきます。みんなでイスを移動しながら原田さんだけを座らせないように阻止する協力型イス取りゲームです。
始める前にチームごとに作戦会議をしてから挑むも、思ったようにはいかず10秒程で終わってしまうチームがほとんどです。
しかし、もう一度作戦会議を挟むと「なぜできなかったか」「なぜあのチームは上手くいっていたのか」と意見が飛び交います。すでに彼らにとっては初対面の人ではなく同じチームメイトとしての関係が生まれていました。最後の挑戦ではゲーム中もお互いに声を掛け合うチームワークが生まれ、30秒、40秒とタイムを伸ばしていました。


【一言一句間違えずに!】
最後はチーム対抗で伝言ゲーム。ただし聞いたお題を伝えるだけではありません。まずお題そのものは言わずに、それを表す言葉だけで伝えていきます。次は声を出さずにジェスチャーだけ、次はお題の物語をジェスチャーで伝えるなど、どんどん難しくなっていきます。
始めのうちは全く違う答えが伝わってしまう面白さを楽しんでいましたが、最後の人に正しく伝わるまで繰り返すことで、どうしたら相手に上手く伝わるか考え、工夫するようになっていきます。
時間をかけてでも丁寧に伝え、最後には全チーム正しい答えを繋ぐことが出来ました。


【最後に】
感想を聞いてみるとほとんどの参加者が「楽しかった」と答えてくれました。原田さんからは「今日のワークショップが楽しいと思えたのは、みんなが楽しもうと取り組んでくれたから。楽しいことは誰かが持ってきたり、偶然やってくるものではなく、自分や友達と一緒に作り出すもの。これからの学校生活も面倒なことや辛いこともあるかもしれないけど、今日のように自分たちで楽しく思えるように過ごしてください」と締めくくりました。

「相互理解」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、今回のワークショップで参加者たちはゲームをしながら自然と目の前の相手に思いを伝え、受け取り、次はチームの中で意見を交わし、最後には全員で楽しい時間を共有できるまで関わり合いました。
時には自分の思いが上手く伝わらないときや、相手の考えがわからないときもあるでしょう。その時に今日のようにお互いに歩み寄り、コミュニケーションをとることができたら「相互理解」に近付くことができるはずです。


【参加者アンケート抜粋】
・とても楽しかったです!ありがとうございました!
・このワークショップで友達ができないわけがない!と友達に伝えたいくらい楽しかったです!
・学校にも慣れて先輩、同級生とも仲良くできるような貴重な時間でした。
・とても面白くてみんなと仲を深めることができた。
・ゲーム主体の企画だったので誰でも楽しめるところが良かった。
・最高の時間を過ごせました!このようなワークショップをまたやりたいです!

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