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川崎市アートセンター×中野成樹

忠臣蔵(と)のこと
Kawasaki Art Center presents –Something with/about “Chushingura”

2009年12月12日(土)-13日(日)

対談 中野成樹(構成・演出)×長島確(ドラマトゥルク)

構成・演出:中野成樹 ドラマトゥルク:長島確
出演:John de Perczel、中野成樹+フランケンズ

2009年12月12日(土)-13日(日)

前売開始
2009年11月13日(金)


今年は、なんとなく忠臣蔵に関することをやります。

来年の冬にちゃんと討ち入りをしようかと思っているので、今年はそのリハーサルです。
しかも討ち入りをするのは、これまでずっと海外戯曲の演出ばかりをやってきた演出家・中野成樹。
1年目は日本で250年以上も消えずに語り継がれてきた『忠臣蔵』の「おさらい」から始めます。


対談 中野成樹(構成・演出)×長島確(ドラマトゥルク)

海外戯曲を独自の鋭い視点で解釈・演出する演出家・中野成樹さんと、ドラマトゥルク・長島確さんに、2年越しで取り組む<忠臣蔵プロジェクト>について語っていただきました。
取材・文/尾上そら 写真/須藤崇規

戯曲と演出家に出会いの機会をつくる

長島
中野さんとは海外戯曲のリーディングでご一緒し、また作品も拝見していたのですが、彼の独自の感性で翻訳戯曲を解釈する「誤意訳」という方法論は、演劇にとって重要で面白い部分をあぶり出すものだと常々思っていたんです。海外の戯曲を上演する際、「今の日本でどう上演するか」を考えるという、翻訳家である僕にとっては、容易に乗り越えられないハードルがいくつもあるんです。ハードルを無視して、思考停止のまま上演される場合も少なくありませんが、僕にとっては非常なストレス。でも中野さんは、翻訳家が考えなければいけない問題まで引き受けて、戯曲を突き放すでも引きつけ過ぎるでもなく、丁度よく宙吊りにして舞台に乗せる。その「隔たりを乗り越えるセンス」を、別の形で生かす創作はないかと考えるうちに、『忠臣蔵』という日本人的なるものを象徴する要素が大きな作品を、手がけてみたら面白いのではと思いついたんです。
中野
長島さんとアートセンターのプログラム・ディレクターの大久保さんからこのお話をいただいたとき、『忠臣蔵』は自分の選択肢の中にはまったくない作品でした。でも僕の場合、これまでやってきた作品も外からの依頼や、本棚から偶然手に取るなど“目の前にふと現われる”的選び方が多かった。興味がない戯曲や物語でも、何か一点引っ掛かりがあれば、そこから自分の感覚で丁寧に解きほぐして理解する。その過程が僕にとっての演出なので。このプロジェクトは2年かけて本公演の準備ができるし、またお話をいただいたのが07年の丁度討ち入りの日で、「じゃあやらないと」みたいな(笑)。

「武士道精神」に対する嫌悪と共感

長島
関心で言えば、僕は『忠臣蔵』ってむしろ嫌いな物語で。忠義とか仇討ちとか、それこそ思考停止の発想じゃないですか。個人的には復讐という事象において、9.11に重なるものも感じていましたし。でも、その嫌悪も中野さんの言う「引っ掛かり」の一種なのかな、と。
中野
今、「忠臣蔵研究会」を定期的に開いていて、そこではこの討ち入り事件を描く歌舞伎や浄瑠璃を読んだり、映画化されたものを見たり、ムック本を読んだりしています。でも英語の戯曲より、むしろ古文のほうが読めないのが面白い(笑)。あと、興味を持ってくれたアメリカ人とイギリス人、外国の方にも参加して頂いていて、彼らに忠臣蔵がどう映るかも、普段の誤意訳の感覚を逆から見る装置として取り入れたいなと考えてます。どう生かすか、どこを生かすかはまだ全然これからの話なんですが。
長島
アメリカとイギリスで、温度差がはっきりあるのも面白いよね。そもそも武士道精神ってナルシスティックで自己愛が強い面もあるから、ハマる人とドン引きする人がいると思う。

中野
ええ、だから上演の仕方、アイデアもいくらでも出て来る。でもどこに正解があるのか、いや正解なんかないんだろうな、というのが今の感触で。ただ無縁だと思っていたサムライ・ジャパン的発想や、「死に場所を探す」という日本的美意識を、意外なほど自分が理解できることには驚きました。すぐ覚めるとは思うけれど、「死ぬこととみつけたり」みたいなこと言いたくなりそうで(笑)。
長島 今回の試演会を経て、最終的な上演までの間に僕らの間で何が見つかり変わっていくか。その過程も作品の中に生きるはずだから。
中野
今感じているのは「まとまらなさ」ですが、サムライ中野としては筋を曲げず、まとまらないままやる、という方法もあるかな、と。時間はありますし、いろいろ試して最終的には海外でも上演できる作品にしたいと考えてます。珍しく「わかる? 俺らの心意気」って外国の観客に突きつけたい気持ちになってるんですけど、これもサムライ精神の影響ですかね(笑)。

中野成樹 Shigeki NAKANO
1973年生まれ。演出家、中野成樹+フランケンズ主宰。主に翻訳劇の演出を手がけ、横浜を中心に活動する。既存の海外戯曲の魅力を新たな視点で探求することを、意訳のうえに誤訳でもあることから「誤意訳(ごいやく)」と呼び、翻訳劇の可能性を切りひらく。最新作に『44マクベス』(2009年2月・日暮里d-倉庫)、『Zoo Zoo Scene(ずうずうしい)』 (2009年5月・野毛山動物園)など。

長島確 Kaku NAGASHIMA
1969年生まれ。翻訳家、ドラマトゥルク。阿部初美らとの共同作業を通じて、日本ではまだ数少ないドラマトゥルクとして活躍。コンセプトの立案から上演テキストの翻訳・編集・構成まで、身体や声とともにあることばを幅広く扱う。参加作品に『アトミック・サバイバー』『エコノミック・ファンタスマゴリア』(阿部初美演出)、『44マクベス』(中野成樹演出)ほか多数。

スタッフ/出演

構成・演出:中野成樹 
ドラマトゥルク:長島確
出演:John de Perczel、中野成樹+フランケンズ

公演スケジュール 

2009年12月12日(土),13日(日) 各15:00開演
※受付開始は開演の40分前、開場は開演の20分前。

前売開始

2009年11月13日(金)

チケット料金(全席自由・日時指定・税込)

前売 500円/当日 800円

チケット取扱

川崎市アートセンター
チケットカウンター 9:30-19:30(休館日を除く)
チケット専用ダイヤル TEL 044-959-2255(平日のみ 9:30-19:30)
WEBフォーム

お問合せ

川崎市アートセンター
Tel.044-955-0107 

クレジット

主催:川崎市アートセンター
後援:「しんゆり・芸術のまちづくり」フォーラム

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