プロと1日で創るミュージカル!

プロと1日で創るミュージカル!

<日程>

平成31年2月16日(土)10:00~16:30

<会場>

カリタス女子中学高等学校 音楽室

<参加者>

カリタス女子中学高等学校 演劇部 19名

<講師>

大谷賢治郎(company ma)

<アシスタント>

森山蓉子(company ma)、小山雲母

<ピアニスト>

山田由起子

「たった1日でミュージカル!?」

今回のアウトリーチでは、川崎市高校演劇連盟に所属するカリタス女子中学高等学校にて、演劇スキル向上を目的にしたワークショップを行いました。

工藤直子さん著の「ねこはしる」を題材に、1日でミュージカルを創ることに挑戦しました。

振付も行い、歌を覚えて、演技もする・・・やることはたくさんあります。果たして1日で間に合うのか…。

アシスタントにはプロの俳優を配し、実際に一緒に参加もしてもらいました。

演劇スキルの向上であれば、第一線で活躍しているプロと一緒に作品創りを体験することが一番だと考えたのです。

最後はもちろん発表も行いますので、生徒たちの間には緊張感も走ります。

「初めての体験」

午前中は、リラックスするため「シアターゲーム」を行います。

シアターゲームとは、集中力・想像力・リズム感など演劇にとって大切な要素をゲーム感覚で身につけられるものです。

また、作品創りにかかせない自己の解放と他人の肯定も自然と行うことが出来ます。

みんなでニックネームを決め、いくつかのゲームを行い早速「本読み」を行いますが、その前に大事な話が講師の大谷さんからありました。

・「ねこはしる」にテーマを付けるとしたらなんだろう?

・「ねこはしる」をお客様に観てもらい、何を感じて欲しい?

自分たちが創る作品は誰かに観てもらってはじめて完成する、そしてその作品を通して何を伝えたいか。

自分たちが演劇をやる目的の部分で、とても大事な事です。これをふまえて、いざ本読みの開始です。

本読みでは、それぞれが本番で読むセリフの割り振りも行いました。歌も歌い、セリフを覚える時間を設けたらすぐに台本を離しての本読みです。

「作品創りは生徒たちの感性で」

食事の時間を生徒たちの希望で短くし、その分早めに午後の稽古をスタートしました。

作品創りでは生徒たちの感性を引き出していきます。

・イスは真ん中に固まっている方がいい? 点在している方がいい?

・並びはでこぼこした方がいい? それとも固まってた方がいい?

決して大谷さんが決めていく事はしません。生徒たちが自分たちで考えたアイデアを引き出し、それをゆっくりと形にしていきます。

振付が必要な個所の振りを行い、歌もセリフも再確認し、頭から通し稽古をしたらいよいよ発表です。

カリタスの先生、保護者の方々や他校の教員や学生が見守る中、1日で創った「ねこはしる」の上演がスタートします。

合計25分の作品を衣裳も小道具もない中での上演にもかかわらず、お客様は集中して観てくださいました。

終演後は円になり、一人一人の感想を聞かせてもらいました。

「参加者のことば」※抜粋

・すごく楽しかったです!基礎練習とかセリフの覚え方もためになりました。ミュージカルの体験はめったに出来ないのでとても貴重でした。ありがとうございました!

・演技のコツや動きなどもプロの方に教えて頂いて勉強になりました。このようなきっかけを作って頂いてとても嬉しかったです。

・今度はもう少し時間をかけてミュージカルを創ってみたいです。作品を通して何を伝えたいのか、一言で表してみたり演技をするにあたって大切な事を教わりました。今後自分たちの作品を演じる時にも活かしていきたいと思います。すごく楽しかったです。

・ミュージカルは初めての体験でした。ワークショップ前にもらったCDが歌付きで録音されていたら良かった。

・時間がないという事もあり、先輩、後輩関係なく団結して作品に向き合う事が出来ました。1日の企画でなく、1週間くらいかけてじっくりやってみたいです。

・部活では普段やらないダンスや歌も出来て楽しかったです。校長先生や保護者のみなさんだけでなく、もっといろんな方に観て欲しいです。

・基礎練習をプロの方ともっと一緒にやりたかったです。

・0からスタートして10まで出来てしまった。とっても楽しかったです。またやりたいなー。

・こんな短い時間でセリフを覚えられたことが信じられません。まだ完全じゃなかったので今度はもっと長い期間でやりたいです。

・ワークショップが始まるまでは不安でいっぱいでしたが、ニックネームを付けたり、いくつかのゲームをするうちにほどけていきました。とても楽しく充実した時間を過ごすことが出来たので本当に嬉しかったです。

・最初、1日でミュージカルをやると聞いたときは、正直中途半端に終わるか、小学生の劇みたいになって終わると思いましたが、実際やってみるとちゃんと歌もあって踊りもあるミュージカル作品を1から全員で創り上げられた濃い一日で驚きました。現役で活躍している方と一緒に作品創りが出来たことも本当に貴重な経験でした。機会があればまたやりたい!ありがとうございました。

・私たちの良い面や特徴をたくさん引き出して下さって、今まで見た事がなかった同期や後輩の姿を見る事が出来ました。テーマを考え、伝えたいことを明確にすることで、「演劇にどう向き合えば良いか」を改めて考えなおすことが出来ました。これからに向けてたくさん勉強になり、素敵な時間でした。ありがとうございました!